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さくら隊 散る
さくら隊散る [DVD]さくら隊散る [DVD]
(2001/10/10)
古田将士未来貴子

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昔、日本が軍国主義に染まりつつあった頃、丸山定夫氏ら築地小劇場出身の俳優さんたちによって苦楽座という劇団が誕生しました。
元タカラジェンヌの園井恵子さんなども苦楽座に参加し、滑り出しは順調と思われましたが、戦局の激化により苦楽座は解体を余儀なくされてしまいます。

演劇活動を続けたい一心で苦楽座を移動演劇部隊「櫻隊」として再編成するも、劇団員たちは中国地方公演の拠点としていた広島市で原爆投下の悲劇に遭遇してしまいました。

この映画は原爆投下の際、即死を免れた4人の劇団員(丸山氏、高山象三氏、園井恵子さん、仲みどりさん)を中心に、彼らにゆかりのある方々の証言と、原爆投下後の彼らの足取りの再現シーンで構成された作品です。

園井さんに関しては、以前
こちらこちら
に長々と^^; 書きましたので、今回は園井さん以外の感想を書きたいと思います。


ゆかりの方々の証言だけでも
丸山氏の真摯なまでに演劇にかける情熱。
高山氏が当時お付き合いしていた女性とのエピソード。
仲さんを診察した医師たちの困惑ぶり。

と、見どころは多くあるのですが…

一番印象的だったのは、やはり
国の方針で演劇活動に制限がかかり、国の指定した条件(演劇手帳なるものが交付され、それを持たない俳優は一切の活動を禁止等)と自分たちのスタンスとは真っ向から異なることに悩みつつも、演劇活動を続けたい一心で国の方針に従ったこと。
それほどまでに櫻隊に関わった方々全員が演劇活動に心血を注いでおられたこと。
これに尽きますね。

この映画の再現シーンは特別凝ったCGを駆使しているわけでも、リアリティある特殊メイクが施されているわけでもないけれど、それでも志半ばで命を落とした隊員たちの無念さに思いを馳せずにいられないのは、ひとえに証言内容の説得力ゆえだと思います。

即死を免れた隊員は全員、終戦を迎えることは出来ました。
(ただし丸山氏は8月15日には昏睡状態となっており、翌日死亡)
恐らくそのときは皆さん
「これでまたお芝居が出来る」
と、希望を抱いたのではないかと思われます。
しかし、原爆症の症状が進み、息を引き取ってしまう…

また、東大病院には即死を免れた隊員の1人、仲みどりさんの内臓の標本が保存されており、その内臓の状態からして(出血した肺、再生不能なまでに機能低下した骨髄)どれほど苦しんで息を引き取ったことか…。


この映画は原爆投下を扱った作品に特有の表現があるため、気軽にお勧めできる作品ではありません。
しかし、宇野重吉、滝沢修、杉村春子各氏をはじめ、日本の演劇を語る上で欠かせない方々が数多く証言されていることから、戦前~戦中の演劇界を窺い知ることができる貴重な作品だと思いますし、高い志を持った人たちが理不尽な形でそれを全うできなかったという観点で、戦争の悲惨さについて考えさせられる作品であると思います。

特に演劇関係に携わる方、演劇に興味のある方は必見の作品ではないでしょうか。
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2010/08/06(Fri) | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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