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鬼龍院花子の生涯
鬼龍院花子の生涯 [DVD]鬼龍院花子の生涯 [DVD]
(2010/11/01)
仲代達矢、夏目雅子 他

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故・夏目雅子さんの「なめたらいかんぜよ!」という台詞が有名な、この作品。
私は映画館ではなく、TVの○曜ロードショー(or○曜映画劇場)で少し見たものの
1.主人公は夏目さんだけど、夏目さんは鬼龍院花子ではない。
2.主人公は少女時代に、その筋の方とお近付きになった。
3.主人公の彼氏(?)は、どうやらその筋の方を怒らせてしまい、指を詰めてしまった。

以上3点しか覚えておらず、先日TSUTAYAに立ち寄った際、ふと、どういう経緯で「なめたらいかんぜよ」なのかが気になってしまって^^;
つい、DVDを借りてしまいました。

上記1については、物語が終始、花子ではなく松恵という女性の視点で進行するので、夏目さん演じる松恵が主人公扱いになっている。
2は、その松恵が家庭の事情により、鬼龍院政五郎(鬼政)なる侠客の養女となり、後に誕生した鬼政の実子・花子の一生や、鬼龍院家の盛衰を見届けることとなる。
3は、鬼政が花子の婿にと望んだ男性が、実は松恵を好いていたことが判明。鬼政激怒の末…
とまぁ、順当に記憶の穴が埋まっていき、いよいよ有名な「なめたらいかんぜよ」のシーンに。

この作品、やたらと その筋の方々が多く登場していた記憶があったので、てっきり敵対組織の人に対して啖呵を切ったものと勘違いしてましたが、実は一般人(前述の、指を詰めた男性の父親)相手だったのですね^^;
しかも、有名なシーンではあるけれど、本当の見どころは、このシーンの5分くらい後。

そして。
この作品を見たほとんどの方が感じるであろう
花子って、タイトルロールの割に影薄くね?
という疑問が湧いてきてしまい^^;
つい、書店で原作を衝動買いしてしまいましたw


鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)
(2011/03/10)
宮尾 登美子

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映画よりちょっとは登場シーンが多いけれど、原作の方も実質的な主人公は花子ではなく鬼政ですね。
ただ、映画と原作を比較すると、女性たち…特に松恵を取り巻く環境にはマイルドなアレンジが施されているなと。
その点が一番印象的でした。

鬼政という人物は、部下から見ると統率力があって情に厚い親分かも知れませんが、女性はモノ扱いして憚らず、ゆえに彼と関わりの深い女性ほど苦難を強いられるわけですが、とりわけ松恵は鬼政隆盛期において苛酷な生活を余儀なくされます。
原作では誰からも省みられず、それでいて外出時には監視がついているような、堪えがたい孤独な日々。
しかし映画では鬼龍院家の中にも味方になってくれる人がいて、鬼政の子分たちとの関係も良好。
原作を読んでしまうと、映画の鬼龍院家は その筋なのがネックだけど、居心地はそう悪くないんじゃね?と思えてしまいます^^;

また、「なめたらいかんぜよ」という台詞が原作には存在しないことも、少なからず驚かされました。
というか、原作の松恵はこういった台詞を発するような性分ではありませんし^^;

恐らく、原作に忠実な展開にすると本当に重苦しい話になってしまい、仁侠映画で実績のある東映としては、見やすくアレンジせざるを得なかったのでしょうか。
で、当時、三蔵法師やキリシタンの娘やお市の方といった、高貴で清らかな役の多かった夏目さんに啖呵を切らせたら、見る者に強烈なインパクトを与えてしまったのかなと。

そういえば西遊記も鬼龍院花子も、TVドラマで何度かリメイクされましたが、三蔵法師役は必ず女優さんが担当され、松恵は必ず啖呵を切る(原作にないシーンであり、演出次第では省いても問題なさそうなのに)。
…と考えると、夏目さんが日本のドラマに与えた影響力は計り知れないとつくづく思います。


そして、肝心要のタイトルロールですが…
鬼政に溺愛されで育ったので、我儘で自立心の欠片もない娘になり、それが彼女に不幸な人生しか歩めない結果になったのは映画も原作も共通しているものの、映画が鬼政の死後数年で生涯を終えたのに対し、原作の方は鬼政が亡くなり、鬼龍院家が事実上消滅した後もなお生き続けた分、転落ぶりがハンパないですね。
松恵視点で書かれているためか、花子の言動が容赦なくこき下ろされていますし。

あ、ちなみに、映画のレビューで花子役について「何でこんな女優を使ったのか」的な意見を目にしましたが、恐らくは原作に書かれている花子の容姿に忠実な方をキャスティングしたのだと思います。
それが、どんなに苛酷な状況でも自立心を持ち続けた女(松恵)と、ぬるま湯につかり過ぎて自立という発想すらない女(花子)の、残酷なまでの対比になってしまってますが。

ともかく、その育ちゆえに誕生~少女期と打って変わって花子の後半生は目も当てられぬ有様となり、しかしそれは全て花子のせいとは言いがたいため、ひたすら気の毒ではあります。
鬼政の女性観は、彼と関わりの深い女性たちに苦悩を強いることとなり、松恵の人生にも深刻な影を落としましたが、映画・原作ともに言えるのは、花子こそが鬼政の最大の被害者ではないかと。


この作品、ストーリーに忠実なタイトルをつけるとしたら
鬼龍院政五郎の生涯および鬼政栄枯盛衰
あたりが適切かも知れません。

しかし、鬼政ゆえに羽振りのいい青春を過ごし、また鬼政ゆえに底なしに転落していった花子の人生を考えると、彼女の存在は父親の栄枯盛衰を象徴していると思えてなりません。
象徴している「だけ」の存在である点が、悲しいところですけれど…。
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2011/08/28(Sun) | ネット以外で思うこと | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
コメント
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えっー!目からウロコ~
私も花子が夏目雅子さんだと思いこんでました!!
by: 桃 * 2011/09/03 09:58 * URL [ 編集] | page top↑
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>桃さん

TVで見るまでは、私も夏目雅子さんが花子だと思ってました。

花子ちゃんの出番なさすぎ&影薄すぎなので、紛らわしいですね~^^;
by: Lumines * 2011/09/03 21:48 * URL [ 編集] | page top↑
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